俺が悪いのさ

俺が悪いのさ

 

ポイとほかしたタバコ一本の

煙が庭に立ち込める

車がすぐに走り寄ってきて

跡形を残さず踏みつぶす


ひとりの男のひとつの願い

さびしい男の小さな願い

煙も残さず消えていく

誰のせいでもないものを

みんなこの俺が悪いのさ

 

 

窓をあければ冷たい風が

頬を濡らして通り過ぎていく

部屋の空気も埃にまみれて

そばのギターもケースをかぶる


ひとりの男のひとつの思い

悲しい男の小さな思い

音も立てずに崩れてく

誰のせいでもないものを

みんなこの俺が悪いのさ